輪番制維持の補助金を 政府は なぜ零にするのか?



『輪番制維持の補助金を 政府は なぜ零にするのか? 病診 連携で開業医にも協力を願わなければ医療崩壊を防げない。予算の大幅な減額を続けている事を 総理大臣・厚労大臣・国会議員はご存じないようである。 
政府は 輪番制は必要ないと決定したのであろうか?輪番制維持に必要十分な 補助金と交付税措置が必要!結果的に医療費も下げる事ができる。 
無関心の野党にも責任はある』 


<地域医療再生 西播磨の現場から>(2)閉塞感 過重労働で輪番制崩壊 
2008.08.13神戸新聞  


 「わずか十数年前まで、姫路市の医療資源は潤沢だった。今は産科、小児科が破たんしつつあるだけでなく、一般の救急病院に問題が集中しているのが現状だ」 

 五月末にあった姫路市の「救急医療のあり方を検討する会議」の初会合。座長の小沢修一・県災害医療センター長が切り出すと、委員の医師らは次々と窮状を訴えた。 

 「病院やベッドの数を増やしたって、医師不足、看護師不足では救急医療は成り立たない」 

 昨年十二月、姫路市内の男性患者=当時(66)=が十七病院に受け入れられず死亡した事件をきっかけに設けられた同会議。悲劇から半年が過ぎても、事態は大きく変わらない。関係者に焦りが募っていた。 

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 かつて姫路市の医療は「一・二次連携の模範」と言われた。市休日・夜間急病センター(一次救急)は開業医が交代で運営し、入院が必要なら日替わりで空床を確保する輪番病院(二次救急)に運ぶ連携システムは三十年近い歴史がある。 

 しかし、昨年十二月に男性が死亡した深夜は重症患者が集中。内科と外科の輪番病院に計二十人が運び込まれた。入院患者の急変や、緊急手術に医師七人がかかり切りになった病院もあった。 

 播磨で唯一の救命救急センター(三次救急)を持つ県立姫路循環器病センターも深刻な医師不足で三次救急の実体はなかった。循環器以外の急患は対応できず、救急隊は要請さえしていない。セーフティーネットにぽっかり穴が開いていた。 

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 医師不足問題は二〇〇四年の研修医制度改革が引き金の一つといわれる。研修医が自由に研修先を決められるようになり、人手不足を懸念した大学病院が医師を抱え込んだ。その結果、地方病院への医師供給が激減したという。 

 以前は過疎地や産科、小児科の窮状が目立っていたが、全国に波及。三月に消防庁が発表した調査結果では、都市部ほど患者の受け入れ拒否が多い実態が浮き彫りになった。大阪市では六十二回断られた人もいた。 

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 姫路市医師会の空地顕一副会長(52)は繰り返していた。「受け入れ『拒否』ではなく『不可能』と言ってほしい。『断る病院が悪い』と思われると医療現場のモチベーションは保てなくなる」 

 それが、三月末には現実になった。姫路市の輪番制から中小病院の一部が撤退。外科と内科は年間通じての輪番が組めなくなった。撤退した病院の事務長は「輪番の重責を非常勤医師に負わせるのは酷。常勤医の当直を増やすのももう限界だ」と白旗を揚げた。 

 減り続けるマンパワーと増え続ける救急患者。出口が見えない閉塞(へいそく)感が漂う。 


危機のカルテ 名古屋市 2次救急ピンチ 産婦人科当番『空白』 医師不足 輪番制困難に 
2008.08.07中日新聞   
  

 夜間や休日に入院の必要な病気やけがを診る「二次救急病院」の輪番体制が、名古屋市で崩壊の危機にある。九日は、二病院が必要な産婦人科の当番が一病院しか決まっておらず、初めて「空白」が出る見通しだ。大都市の救急を担ってきた輪番制の維持が、医師不足で困難になってきている。 

 同市では一九七三(昭和四十八)年、二次救急に輪番制を導入。六十七病院が協力し、愛知県病院協会が産婦人科、小児科など四診療科ごとに当番日を割り振る。しかし、医師や看護師を確保できず、協力する病院が十年前と比べて産婦人科が十五から十一、小児科が二十三から十四に減った。 

 輪番の空白は九月と十一月にも予想されるという。協会で救急問題を担当する名古屋第一赤十字病院の小林陽一郎院長(65)は「これまで一部の病院が無理して輪番に参加してきたが、いよいよ難しくなった。都市部にも医師不足の波が押し寄せている」と話す。 

 協会は三月、名古屋市に苦境を伝え、協力する病院への補助金(現行一晩約七万円)の増額や、市立病院の当番日を増やすことなどを要望。市は医療関係者をメンバーに検討会を設けたが、改善には至っていない。市保健医療課では「根底には医師不足があり、一朝一夕には解決できない」と話している。 

 二次救急の輪番を診療科別に分けているのは一部の大都市に限られるが、参加病院の確保に悩む市は少なくない。札幌市では医師不足で産婦人科の輪番制の体制が取れなくなり、九月末で休止することに。 

 千葉市は四病院で休日の産科救急輪番を回すが、担当者は「医師不足で二、三年前から維持するのが難しい状況」と話す。 

 (メモ) 

  2次救急  救急に対応する病院は3段階に分かれ役割分担している。2次救急は入院の必要がある患者を扱い、都道府県が定める医療圏域ごとに整備する。ほかに、軽い病気やけがを扱う1次、高度な設備を備えて命の危険がある患者に対応する3次がある。