北海道 道立病院の 改革プランは策定出来るのだろうか?病床利用率や職員給与費、こういった道立病院の指標が全国に比べて非常に悪過ぎる・・・


『北海道 道立病院の 改革プランは策定出来るのだろうか?病床利用率や職員給与費、こういった道立病院の指標が全国に比べて非常に悪過ぎる・・・不採算な部門についてのきちんとした分析はしていなかったとか、こういった意味ではやはり反省すべき点があるのではないか』 

①計画の推進 20年3月 北海道病院事業改革プラン抜粋・・期限設定? 

(1) 国の「公立病院改革ガイドライン」について 

平成19年12月に、総務省から示された「公立病院 
改革ガイドライン」においては、病院事業を設置する全ての地方公共団体は、「経営効率化」「再編・ネットワーク化」「経営形態の見直し」の3つの視点に立った「公立病院改革プラン」を、平成20年度内に策定することが求められています。 
また、「公立病院改革プラン」中には、個々の病院単位を基本とした、病床利用率等の経営指標に係る数値目標や各年度の収支計画等を記載することとされています。 

(2) 「北海道病院事業改革プラン」の推進に向けて 
この「北海道病院事業改革プラン」においては、「公立病院改革ガイドライン」で求められている3つの視点のうち、「経営効率化」「経営形態の見直し」については、今後の方針を示したところです。 
一方、「再編・ネットワーク化」については、道立病院所在地の周辺自治体が自らの設置する病院についても、「公立病院改革ガイドライン」に沿った必要な見直しを行った上で、道と周辺自治体等との協議・検討を経て策定する必要があり、現時点では、具体的な方針を示すことが困難です。 
また、道立病院に係る数値目標や収支計画等の策定に当たっても、「再編・ネットワーク化」の動向等を踏まえた上で、病床数等の検討を行う必要があります。 
ついては、「北海道病院事業改革プラン」で示した個別病院ごとの今後の方針に基づき、「再編・ネットワーク化」を検討し、経営指標に係る数値目標、各年度の収支計画などを平成20年度中に作成し、反映することとします 


②北海道議会平成19年決算特別委員会 知事総括質疑      平成19年11月14日 

 道立病院事業会計について 


石塚正寛委員 
 私は、病院事業会計及び経済部所管で知事総括質疑に保留した事項についてお尋ねをします。 
 まず、病院事業会計についてお尋ねをいたします。 
 平成18年度の道立病院事業は、約19億円の赤字でありました。あわせて、病床利用率、職員給与費、医業収支比率などの指標が全国平均に比べて極めて悪いことも明らかになりました。 
 その理由としては、医師が足りない、あるいは不採算部門を担っていることなどが挙げられております。 
 しかし、赤字の大きな要因としている不採算部門につきまして、具体的な赤字額は把握していないということであり、また、採算性向上を図るべきと認識している不採算以外の医療部門についても、その収支が示されておりません。 
 今、平成20年度から始まる新しい病院事業経営計画を策定中であります。 
 そこで、今後の病院経営の健全化に向けた計画を策定するに当たっては、不採算部門を含めたすべての医療部門について多面的に分析を行い、収支及び赤字の原因などについての実態調査を行うべきではないかと思いますが、見解を伺いたいと思います。 

高橋知事 
 道立病院における経営の分析についての御質問でございますが、平成18年度決算における道立病院事業の純損失は約19億2000万円となっており、前年度に比べ減少はしておりますものの、引き続き極めて厳しい経営状況が続いているものと認識をいたしております。 
 このような多額の純損失を生じている要因といたしましては、道立病院が僻地における広域医療や精神医療などといった不採算な医療を担っておりますこと、また、近年、地域における医師不足の深刻化によりまして常勤医の欠員や診療科の休止などから患者数が減少していること、さらには、医療ニーズの変化に対応した迅速かつ柔軟な人員の配置が難しいことなどがあるものと考えているところであります。 
 しかしながら、現状においては、各診療科の診療内容を不採算部門と採算部門に区分して分析するといったことが十分できていない状況にありますことから、今後は、全国の同規模で安定した経営が図られている病院の実態や分析方法なども参考としながら、道立病院に適した経営分析の手法を検討し、経営改善に努めていかなければならないと考えております。 
 以上でございます。 

石塚正寛委員 
 今までは、不採算部門を担っているので病院の経営は非常に厳しいということをずっと言われておりました。 
 それでは、不採算の額というのは幾らぐらいあるのか。また、採算のとれているという部門の金額も不明だったわけであります。後で議論させていただきますけれども、やはり、僻地医療だとか救急などの不採算部門につきましては、一般会計から繰り出して運営すべきだというふうに私は思っております。そのためには、不採算部門の金額が不明では、一体幾ら繰り出していいかがわからないというふうに思うわけであります。 
 その意味では、先ほど、知事から、まず、不採算部門と採算部門について分析するということが十分できていなかったということを認識した上で、道立病院に適した経営分析の手法を検討したい、こういう前向きな御答弁をいただいたというふうに解釈いたしました。 
 続きまして、次の質問ですけれども、このたび、総務省より、公立病院改革に関するガイドライン案が示されました。 
 また、平成20年度決算からは、地方自治体財政健全化法に基づいて四つの指標が適用されます。このことは、私としましては、今までの道立病院の経営に対してイエローカードを突きつけられたものというふうに受けとめております。 
 道立病院は、本来、独立採算により運営すべきではありますけれども、北海道特有の僻地医療や広域医療あるいは精神医療などの不採算部門を抱えているわけでして、地方公営企業法では、一般会計から一定の負担金、いわゆる繰り出しというものを認めているわけであります。 
 平成18年度の一般会計から病院事業会計への繰出金は約45億円、その内訳は、不採算部門に対する繰り出しとして約32億円、その他の基準による繰り出しで約8億円、そして、道独自の繰出基準として約5億円となっております。また、これとは別に、毎年度、赤字額に相当する金額を一般会計から貸しつけており、この結果、現在の借入残高は約290億円となっております。 
 つまり、現状では、赤字となっても、貸しつけがあるため、困ったときには一般会計が何とかしてくれるといった安易な病院経営に結びついているといった一面があるのではないかと私は思っております。 
 このたび、公立病院改革懇談会がまとめたガイドライン案では、一般会計からの繰り入れ後に黒字を達成することなどが求められております。このことは、地域医療を守るということは大前提としておりますけれども、安易な病院経営を続けることに対して警鐘を鳴らされているものと私は思っております。 
 私は、今の繰出基準が病院の実態に合っていないのであれば見直しをすべきだと思っております。 
 具体的には、現在、国で決められている繰出基準や道独自の基準に基づいて一般会計から負担をしているわけですが、それ以外に、広域医療や不採算部門への対応など、道立病院を維持するための負担金を道独自に算出して、その額を病院に繰り出す、そのかわり、以後、仮に赤字になったとしても、一般会計からの貸しつけは一切行わないことにする、このような体制を整えることが大事だと思っております。 
 道独自の繰出金額を幾らに設定するかなどを含めまして、繰出基準の見直しについて知事の見解を伺いたいと思います。 

高橋知事 
 繰出基準の見直しについての御質問でございますが、道立病院事業におきましては、国の繰出基準に基づき、道が定めた一定のルールにより一般会計から負担金を繰り入れているところでありますが、厳しい経営状況により、毎年、多額の欠損金が発生しており、経営改善が強く求められているところであります。 
 このような中、現在、道立病院事業の次期計画の策定に向けて、個々の病院のあり方や経営形態などについて検討をしているところであります。 
 また、国においては年内に公立病院改革ガイドラインを策定することといたしており、その中で国の繰出基準などの見直しも検討される予定でありますことから、これらの内容、あるいは、ただいまの委員の御指摘を踏まえ、道としての繰出基準の見直しについて検討をしてまいりたいと考えます。 
 以上でございます。 

石塚正寛委員 
 今、知事から、繰出基準の見直しについて検討をしたいというふうに御答弁いただきました。 
 先ほども言いましたように、不採算の部門、採算性のある部門の分析をまずして、赤字額、それから黒字額をしっかり把握する、その結果、地域医療を守るために税金を投入するいわゆる繰出額を決定する、こういった流れをつくる体制が必要なのではないかなというふうに私は思っております。 
 次の質問ですけれども、先日行われた企業会計審査では、道立病院の経営形態の見直しについても議論をさせていただきました。そこでは、地方公営企業法の全部適用、独立行政法人あるいは指定管理者制度などについて検討を進めていると御答弁がありました。 
 道立病院は、地域医療を守るという大前提のもとで、不採算な部門であっても安定的に提供するという役割も果たしているわけであります。このことは、経営形態を見直すとしても、忘れてはならない責務だと思っております。 
 そこでお尋ねしますが、いつ、どのような考え方に基づいてこの具体的な経営形態を提案されるのか、お伺いをしたいと思います。 

高橋知事 
 道立病院の経営形態についての御質問でございますが、現在、道立病院事業の次期計画の策定に向けて、道立病院として適切な経営形態について検討いたしているところであり、本計画につきましては本年度中に取りまとめたいと考えております。 
 策定に当たっては、道立病院が多額の累積債務を抱えるとともに、多額の欠損金が毎年発生していることから、こうした体質から脱却をし、効率的な経営が求められていること、道立病院は不採算な医療を提供する面もあることから、こうした医療を安定的に提供することが求められていることなどを勘案しながら、次期定例会には、道立病院の経営形態の見直しの方向について素案としてお示しをしてまいりたいと考えております。 
 以上でございます。 

石塚正寛委員 
 まず、計画については本年度中に取りまとめたいと、それから、経営形態の見直しの方向については、素案として次期定例会までに示したいという御答弁だったと思います。 
 この素案に基づきまして、今後、地域で議論されることを期待いたしますと同時に、次期定例会におきまして私どもも議論をさせていただきたいなと思っております。 
 次の質問ですけれども、先ほど申し上げましたけれども、総務省の公立病院改革懇談会では、ガイドラインの素案をまとめました。 
 岡田(篤)委員の発言にもございましたけれども、その素案では、3年連続で病床利用率が70%未満の病院は病床数の削減や診療所化するといった内容が記されております。ちなみに、平成18年度の道立病院の病床利用率は55.8%であります。 
 道立病院は、ガイドラインの有無にかかわらず、病床利用率を確保するための体制づくりが必要でありますし、また、あわせて、今回のガイドラインを契機に、少なくとも病床利用率70%以上を目指した計画を策定して、その達成に向けた具体的な体制をつくるべきだと思います。 
 そこでお尋ねいたしますが、いつまでに、どのようなプロセスを経てこの体制を構築なさるのか、見解を伺いたいと思います。 

高橋知事 
 今後の診療体制づくりについての御質問でございますが、道立病院の病床規模等につきましては、これまでも、患者数の推移や医師の配置状況などに応じて病棟体制の見直しを行うなど、効率的な運用に努めてきたところであります。 
 しかしながら、年々厳しさを増す医師不足の影響などによりまして、患者数は予想を超えて大きく減少いたしている現状にあります。 
 こうした状況の中、道としては、現在、病院事業の次期計画を策定しているところであり、今後におきましては、この計画に基づき、医師の確保による診療体制の充実や患者数に見合った病床規模の見直しにより病床利用率の向上を図るなど、道立病院の収支改善に向けた具体的な取り組みを進めてまいりたいと考えております。 
 以上でございます。 

石塚正寛委員 
 このたびの公立病院改革ガイドライン素案を見ますと、公立病院の役割は、こう書いてあります。採算性等の面から民間医療機関による提供が困難な医療を提供すること、例えば、過疎地や救急などの不採算部門、こう書いてあります。 
 しかし一方では、こういうことも書かれてあります。地域において真に必要な公立病院の持続可能な経営を目指し、経営を効率化すると。大変悩ましい課題が二つ突きつけられているというふうに思っております。 
 私は、今回の議論を通じまして、まず、先ほど言いました病床利用率や職員給与費、こういった道立病院の指標が全国に比べて非常に悪過ぎる、そういう認識を持ちました。 
 このことは、道立病院の運営にかかわっている方々だけではなくて、大変失礼だとは思いますけれども、道立病院管理局、こちらの方々も不採算な部門についてのきちんとした分析はしていなかったとか、こういった意味ではやはり反省すべき点があるのではないかなというふうに私は思っております。 
 その意味では、これらの反省のもとに、今度の次期計画にきちっと反映をさせていただきたい、このことをお願い申し上げたいと思います。