留萌市財政は「赤信号」*病院赤字続くなら*来年度にも再生団体*北大教授が試算



留萌市財政は「赤信号」*病院赤字続くなら*来年度にも再生団体*北大教授が試算 
2008.08.06 北海道新聞      

 【留萌】留萌市立病院経営改革推進委員会(菊池健委員長)の第三回会議が七月末、市内で開かれ、同委メンバーで経営アドバイザーを務める北大公共政策大学院の木幡(こはた)浩教授が「市立病院の財政状況がこのまま続けば、早ければ来年度にも市は財政再生団体入りする。既に赤信号だ」と話し、市に早急の対策を求めた。(古田夏也) 

 指標となるのが、各会計の連結赤字額を市の標準財政規模(七十九億円)で割った連結赤字比率。木幡教授は一般、下水道、国保など八会計の赤字がこれ以上増えず、市立病院の赤字が現行のペースで増え続けると仮定して試算した。 

 この場合、連結赤字比率は二〇〇九年度は39・5%で、財政再生団体入りとなる国の基準(40%)ぎりぎりとなる。一〇年度は46・6%で基準(35%)を大きく超え、確実に再生団体入りする。 

 木幡教授は「今の危機に対し、市は甚だ緊張感を欠いている。緊急非常事態宣言を出し、全市民あげて対応に当たるべきだ」と強調した。 

 これに対し、市立病院の笹川裕院長は「各課で目標を立てて健全化に向けて取り組んでいる」と説明。一方、四-六月の入院患者数、外来患者数がともに前年同期比十数%減っており、「予想よりかなり落ちている」と話した。 

 市によると、市立病院の累積不良債務額は〇七年度末で二十七億五千万円。市は〇八年度予算で一般会計から病院事業会計へ十五億円を繰り入れ、累積債務額の圧縮を図ったが、なお〇八年度末で十八億七百万円残る。 

 市立病院は医師不足による収益減や、〇一年に移転した際の起債償還が年五億円あり、毎年五億六千万円の赤字が生じる収支構造に陥っている。 

 市は累積不良債務額圧縮のため、国の公立病院特例債を利用する方針。だが、特例債適用には《1》累積赤字をこれ以上増やさない《2》返済期限は七年-などの条件があり、「抜本的な収支改善に取り組まない限り、返済を先送りするにすぎない」と木幡教授は指摘する。 

 市の益田克己財務課長は「経営状況はご指摘の通り。危機的状況を市民と共有し、みなで乗り越えていかねばならない」と話す。 

 (以下特例債 の条件 抜粋)                  ◇ 

 公立病院改革ガイドライン(平成19 年12 月24 日付け総務省自治財政局長通知)に基づく公立病院改革プラン(以下「改革プラン」という。)を策定し、経営 
の健全化の取組を行っていること。 

 改革プランの実行により、単年度資金収支の均衡を図るとともに、公立病院特例債の償還財源を確保することができると見込まれる病院事業等会計であること。 

 職員に対する給与及び諸手当に関し、不適切な運用等が行われていないこと。