公立病院は 医師の公務員としての 職務専念義務を速やかに解除すること・・今求められる公立病院の責任は、女性医師が気兼ねなく働ける環境をつくること・・・大阪厚生年金病院(大阪市)の清野佳紀院長・・・


『公立病院は 医師の公務員としての 職務専念義務を速やかに解除すること・・今求められる公立病院の責任は、女性医師が気兼ねなく働ける環境をつくること・・・大阪厚生年金病院(大阪市)の清野佳紀院長・・・「〇三年に百十八人だった同病院の医師数は今年、百九十六人に増えた。清野院長は断言する。女性医師の職場環境を整えることは、すべての医師の待遇改善につながり、そうすれば医師は自然にやって来る」』 

守れ 地域医療 第1部 医師が足りない(5)子育て支援必要だが、休暇取得に尻込み 気兼ねなく働ける環境を 
2008.07.25京都新聞   
  
医師全体に占める女性の割合は年々増えている。全国では一九九四年の12%が二〇〇六年は17%。滋賀県では今年四月現在で13%を占めている。 

 特に、若い世代ほど女性医師の割合が大きい。〇六年の割合は、全国で二十代35%、三十代22%。大多数の女性がこの年代に出産や育児を経験することを考えると、女性医師への子育て支援は必要不可欠だ。 

 だが、取り巻く環境は厳しい。産休は取れても育児休暇を取れない県内の病院は少なくない。背景には病院勤務医の不足がある。 

 「なるべく早く復帰してほしいが…」。社会保険滋賀病院の中嶋勝男事務局長は、産休に入る女性医師の休み希望を聞きながら、そう思った。 

 常勤医一人が休暇をとると、その穴を埋めるため非常勤医数人が必要となる。中嶋事務局長は子育て支援の重要性を十分理解しつつも、「すぐには人が集められず、調整は難しい」と言う。 

 近江八幡市立総合医療センターの須貝順子院長代行(56)は「長期の出産や育児休暇をとりたがらない女性医師は多い」と指摘する。長期間現場を離れることで、勘が鈍ることを懸念する傾向があるという。 

 滋賀県は昨年度から、医療現場を離れた女性医師の臨床研修をサポートする制度を始めたが、申し込みはゼロ。県は「復帰のサポート制度があっても、子育て支援が十分でないと、腰を上げにくいのでは」と推測する。 

 「今求められる病院の責任は、女性医師が気兼ねなく働ける環境をつくること」。大阪厚生年金病院(大阪市)の清野佳紀院長(68)は強調する。 

 同病院では、未就学児を持つ医師に複数の勤務形態を提示し、選択できる制度を設けている。この制度を使えば週三日や一日四時間などの勤務が可能となる。また、病気の子どもでも預けられる病児保育室を設置したり、子育て中の医師が優先的に使用できる駐車場を設けている。これらの支援制度の対象は男女を問わない。 

 〇三年に百十八人だった同病院の医師数は今年、百九十六人に増えた。清野院長は断言する。「女性医師の職場環境を整えることは、すべての医師の待遇改善につながり、そうすれば医師は自然にやって来る」