地獄を見るのは小樽市か松原市か?公立病院の存続と廃止   公立病院の改革で、特例債頼りで延命を模索する小樽市(山田勝麿市長、人口13万6,870人)に対し、大阪府松原市(中野孝則市長、人口・13万3,000人)は、特例債の申請などはせず、一挙に閉院する決断をし、市議会の同意を取り付け、2009(平成21)年3月での廃院を決めた。




小樽ジャーナルより抜粋


◆ 地獄を見るのは小樽市か松原市か?公立病院の存続と廃止 (2008/12/21)  
 公立病院の改革で、特例債頼りで延命を模索する小樽市(山田勝麿市長、人口13万6,870人)に対し、大阪府松原市(中野孝則市長、人口・13万3,000人)は、特例債の申請などはせず、一挙に閉院する決断をし、市議会の同意を取り付け、2009(平成21)年3月での廃院を決めた。 


 人口もほぼ同じ2市の市立病院に対する対応は、見事に両極端に割れた。両市とも、市立病院の老朽化と医師不足で、病院会計は、不良債務を抱え、破綻状態になっている。市立病院を建て直し、新病院建設を目指していたのも同じだ。 


 松原市は、「今以上の病院の財政支援は、困難であること、今後の病院運営は早急な建替えが不可欠だが、極めて厳しい財政状況の中で、到底許される状況にない。多額の不良債務を抱える病院を、極めて厳しい市の財政状況から、到底病院の建て替えが出来る状況にありません」と、約100億円に上る新病院建設を止め、現病院を閉院するという選択をしたばかりだ。 


 公立病院の存廃を巡っては、今年9月末に銚子市立総合病院が、休院に追い込まれた。その後、存廃を巡り、市長リコール運動が行われており、11月には、再開の方針を決めるなど、大揺れに揺れている。 


 2009(平成21)年3月31日の閉院を決めた松原市と市議会は、さらに厳しい選択をしたことになる。破綻状態の病院を閉鎖し、病院会計へ一般からの財政支援をこれ以上しないという選択で、市財政を守ろうとしている。 


 一方、小樽市は、特例債に頼り、延命策を講じ、2006(平成18)年度から2013(平成25)年度までの8年間で125億円もの財政支援を行うことにしている。山田市長は、新病院建設の公約違反も知らぬ存ぜぬの状況で、あとは野となれ山となれの無責任な対応に終始している。 


 松原市の中野市長は、11月28日に、病院閉院のお知らせを出し、12月17日の市議会で、自民・公明・民主の賛成で閉院を決めた。公立病院が自らの手で閉院するのは、全国的にも珍しく、市と市議会の歩調を合わせた大胆な方針転換が図られた。 


 閉院を決めた松原市と小樽市の財政状況は、極めて酷似しており、病院事業会計の資金不足比率は、松原市の35.2%に対し、小樽市は41.7% と経営健全化基準の20%を大きく超えている。 


 松原市と小樽市の財政比率は、以下の通り。 

  小樽市  早期健全化基準   松原市 早期健全化基準  
実質赤字比率  4.06%  11.72%      
連結実質赤字比率  16.12%  16.72%  4.95% 17.20% 
実質公債費比率 16.4%  25%  7.6% 25% 
将来負担比率  149.8%  350%  129.3% 350%  
資金不足比率  41.7%  20%  35.2% 20% 

 破綻した市立病院を抱え、これ以上の財政支援を出来ないと閉院を決めた松原市と、これからさらに約100億円もの財政支援をする小樽市との違いが、際立っている。 


 急激に悪化する状況に対応するに、いち早く閉院を決め、これ以上の財政支援をしないと決めた松原市と松原市議会に対し、一時凌ぎの延命を図る小樽市と小樽市議会。 


 奈落の底の地獄を見るのは、どちらの市か