夕張医療センターは黒字経営の医療をしているのに、老朽施設の維持費で資金不足に陥っている。財政破綻(はたん)の夕張市に代わって地域医療を守るべき道の責任は大きいと述べ、トップの高橋はるみ知事の責任に言及しながら厳しく批判・・伊関さん


『夕張医療センターは黒字経営の医療をしているのに、老朽施設の維持費で資金不足に陥っている。財政破綻(はたん)の夕張市に代わって地域医療を守るべき道の責任は大きいと述べ、トップの高橋はるみ知事の責任に言及しながら厳しく批判・・伊関さん』 

(解説・・村上医師が撤退しないよう改革ガイドラインQ&Aで財政支援措置を4月15日総務省は通知しています。夕張市も北海道庁も良く勉強して特別交付税を総務省に申請して下さい。ピンハネしないで全額夕張医療センターに交付してください。・・当事者能力が無いから 村上医師から 見放されるような軽口を述べているようです。過疎地から医師が立ち去るのは勉強不足と公務員の地域医療を守ろうとする情熱が無いからである。総務省は実情を詳しく報告し申請してくれれば 措置するといっているのです!!!まだその動きが無いようです。地方自治・地方分権を主張するならこれ以上総務省に何をしてくれというのか?) 


(以下 2008年4月15日 総務省改革ガイドラインQ&A 夕張関連 財政支援措置より抜粋) 

1・病床削減時の既存交付税措置の5年間継続 
Q72 
病床削減時の既存交付税措置の5年間継続は、現行の財政措置の延長か。 

A72 基本的には現行措置を継承することを想定しているが、本来的には再編・ネットワーク化等に伴う各種の清算経費等の財源を保障するための特例措置として導入されたものであるので、平成21年度以降はその適用に際し各団体の改革プランの内容を確認する取扱いとすることを考えている。 

2 公立病院に関する既存の地方財政措置の見直し 

公的医療機関に関する地方財政措置の充実 
 病院から診療所に移行した後の財政措置の継続 

Q73 
一般行政で運営する診療所は対象とならないのか。 

A73 経理明確化等の観点から、当面、改革プランに基づき公立病院から診療所へ転換し、引き続き公営企業会計により運営を行う診療所を対象とする予定。(平成19年度以前に診療所への転換が行われた場合の取扱いについては、今後実態も把握した上で別途検討。) 



2008年05月02日 
 朝日新聞 
 北海道の旧夕張市立病院を公設民営診療所として引き継いだ夕張医療センターの経営危機問題で、同市の前病院経営アドバイザー、伊関友伸・城西大准教授が30日、記者会見し「センターは黒字経営の医療をしているのに、老朽施設の維持費で資金不足に陥っている。財政破綻(はたん)の市に代わって地域医療を守るべき道の責任は大きい」と述べ、トップの高橋はるみ知事の責任に言及しながら厳しく批判した。 

 同席した同センター長の村上智彦医師も、市側がセンターの「経営努力の必要性」を指摘したことに対して「訂正しないなら、我々はここを立ち去るつもりだ」と怒りをあらわにした。 

 市は同日、「自身の経営改善に向けた取り組みが必要」との認識を示したうえで、水道料金の支払い猶予▽普通交付税算定の公立診療所運営経費相当額を上限にした運営費補助――などの支援策を文書で示した。 

 村上医師は市側が「人件費率が高い」と指摘したことに反論。医師や職員の給与も他機関の水準と比べて極めて低いことを強調し、「不採算部門を公で支えていくという公設民営の理念も責任も放棄している」「財政破綻した自治体は人の命のセーフティーネットまで奪われるのか」と嘆いた。 

 旧市立病院と現在のセンターの財政運営を分析してきた伊関氏は「年間5千万円にものぼる水道光熱費さえなければセンターは黒字になっている。約3千万円が通常分以上で、市の支援策は1千万円にさえならない」と批判。「道は市に、市はセンターに地域医療を丸投げ。道職員が市に派遣されているのに何をしているのか。高橋知事にはやるべきことがあるはず」と述べ、道庁にも要請に行く考えを示した。 


論考・聞きたい=夕張発メルマガで伝えるのは 地域医療の教訓 全国に 前佐賀市長 木下 敏之さん 


2008.05.02西日本新聞   
  
財政破たんした北海道夕張市の市立総合病院が、公設民営の「夕張医療センター」に生まれ変わって一年。再生を後押ししようと、前佐賀市長の木下敏之さん(48)が同センターの日々をつづった無料メールマガジンをネット上で発行している。寄稿しているのは、厳しい環境の中で地域医療を充実させようと奮闘する医師や職員たち。「夕張は十年後の日本の未来」。木下さんはそんなメッセージを全国に発信している。 (編集委員・前田隆夫) 


 -どうして夕張医療センターの支援を始めたのか。 

 「村上智彦医師と出会ったことが大きい。ふつう、過疎地のつぶれた病院に好んで来る医師はいない。でも村上さんは個人保証で一億円の借金をして、夕張市立総合病院の経営を引き継ぐ医療法人財団(夕張希望の杜(もり))をつくり、看護師や職員を集めた。こんな病院をつぶしちゃいけない、と単純に思った」 

 -メールマガジンで経営を支援する仕組みは。 

 「週一回発行し、広告収入を寄付している。広告料は読者数掛け五円。読者が増えれば寄付も増える。読者はまだ二千人台なので、まず一万人が目標だ」 

 -どんな内容か。 

 「村上さんは、夕張の医療を守るためにどんなことをしているかや、病院経営で困っていることなどを書いている。看護師や診療放射線技師などのスタッフも交代で原稿を出している。財政難と過疎、高齢化が著しい夕張で起きていることは、ほかの地域への教訓になるし、応用できるノウハウもある」 

 -例えばどんな点か。 

 「コンビニ医療と医師不足の問題だ。病院が悪い意味で二十四時間気軽に行けるところになっていて、夕張では少し腰が痛い程度で夜中に救急車で病院に来るような人が多かった。そんな状態だと、当直の医師は一睡もできず、へとへとに疲れ果て逃げてしまう」 

 「遠くないうちに、大都市の大病院は好待遇で医師の囲い込みを始める。そうすると、過疎地にはますます医師が来なくなる。看護師も同じ。自治体の首長はコンビニ医療をやめるように働き掛けるべきだ」 

 -九州でも医師不足が深刻になっている。 

 「小児科診療の無料化を進めることもコンビニ受診につながる。小児科医を使いつぶす間違った政策だ。昔と違い、医師は限られた地域の資源。大事にしないとなくなってしまう」 

 「村上さんは医師を集めるときに『地域に骨をうずめてください』とは言わない。『スキーができるし、温泉もある。いい所だから三、四年働いてみない?』と呼び掛ける。これだと、地域医療に携わりたいが、一生は無理だよという医師を引きつけられる」 

 -自治体の課題は。 

 「夕張市は総合病院を持っていながら、地域医療のビジョンがなかった。同じような自治体は多い。その点、村上さんは予防医療中心に切り替える方針をはっきりと持っている。住民の健康知識を高め、できるだけ通院や薬の数を減らし、健康に生活してもらおうと努力している。予防医療で医療費をどう抑えるかに関心を持っている」 

 「自治体は病院と連動して医療政策を考えなくてはならない。道路に税金をたくさん使う前にもっとやることがあるだろうと、つくづく思う」 



 メールマガジン「夕張希望の杜の毎日」の購読は=http://www.mag2.com/m/0000253983.html 

    

 ▼きのした・としゆき 1960年生まれ、佐賀市出身。農水省課長補佐を経て、99年から6年半佐賀市長を務めた。現在、木下敏之行政経営研究所代表、東京財団客員研究員。横浜市在住。