病病連携 佐久総合病院は救急医療を維持し東御市民病院(六十床は病床利用率を高めた!・・

   

                      東御市民病院


『病病連携 佐久総合病院は救急医療を維持し東御市民病院(六十床は病床利用率を高めた!・・患者の病状に応じて病院や診療所を使い分けることが普通にならないと、地域医療がパンクしてしまう・・・亜急性期の患者受け入れに重点を置く東御市民病院(六十床)は佐久総合病院から医師の派遣も受け、50%を割り込んいた病床稼働率が今年二月には90%まで改善した。』 
  


地域医療をどうする(11)=救急どう支える(5) 医療機関同士の「連携」 病状応じ使い分け 
2008.04.03 信濃毎日新聞  
  
救命救急センターを備え、東信地方の救急医療の柱となっている県厚生連佐久総合病院(佐久市)。一月十六日、六百二十四の一般用ベッドは既に埋まっていた。午後二時ごろ、市内の診療所から紹介された心不全の女性患者が受診、入院が必要と診断された。 

 同病院では平日、入退院で二十―七十ベッドが入れ替わる。入退院調整を受け持つ地域医療連携課の山田明美看護師長(51)は「どこか空くだろう」と期待し、受け入れを決めた。だが、ベッドはなかなか空かない。ストレッチャーに横たえられたまま二時間が経過。他の病院への入院を勧めたが、付き添いの家族は怒り出した。 

 女性はその後、なんとか入院できた。男性六人部屋にいた患者が退院。個室にいた男性患者を六人部屋に移し、この個室に女性が入った。 

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 一月中下旬の八日間、佐久総合は定員を超えて入院患者を受け入れる「非常事態」に陥った。救命救急センターの集中治療室(ICU・二十床)も満杯。東信地方の病院に助けを求め、上田、佐久両保健所が病院と医師会の代表者による緊急会議を開いた。 

 対応策として打ち出されたのが、病状が安定した患者の転院促進だ。 

 佐久総合に他の医療機関から紹介を受けて入院した患者は、昨年四―十二月に月平均百四十七人。逆に他の病院への転院は月平均二十七人だった。会議を受けて今年二月には、紹介入院が八十六人、転院は三十八人と差が縮小。ICU稼働率も70%台に落ち着いた。実務担当者による病院間の連絡会は、今後も定期的に開く予定だ。 

 増大する救急需要への対応の鍵を握る一つとされる、医療機関同士の「地域連携」。小規模病院にとっても利点がある。 

 昨年一月に地域医療連携室を設置、亜急性期(急性期を脱し、在宅に向け支援する段階)の患者受け入れに重点を置く東御市民病院(六十床)。佐久総合から医師の派遣も受け、50%を割り込んでいた病床稼働率が今年二月には90%まで改善した。 

 連携室は、佐久総合や小諸厚生(小諸市)など急性期を担う総合病院や、東御市内の診療所と積極的に患者の入退院を調整。「窓口が明確になり、前年は百件程度だった相談が千件に増えた」と小山久子看護部長(57)は言う。慢性期や終末期段階の患者や家族に広い病室や景色の良さが好まれるなど、病院の長所を生かす効果も生んでいる。 

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 地域連携を強めるための「道具」として、複数の医療機関が患者の治療情報を共有するための、疾患別の「地域連携パス」も広がりつつある。 

 東信地方では佐久総合など病院側と各医師会が話し合い、二〇〇六年十一月から導入した。慢性腎臓病の場合、最初に佐久総合で検査を行い、パスに記録。その後は近隣の診療所に通う。病状が悪化してからの紹介が避けられるため、結果的に病院側の負担が軽くなる。 

 佐久総合の山田師長はこう指摘する。「患者の病状に応じて病院や診療所を使い分けることが普通にならないと、地域医療がパンクしてしまう」