小樽市立病院 新築方向大転換 市長答弁・・・全日本病院協会の会長さんが話してますが、その中で地域に能力がある民間病院があるのであれば、自治体病院は撤退してもいいのではないかというところまで、この今回の広域連携で議論してもいいのではないか


『小樽市立病院 新築方向大転換 
市長答弁・・・全日本病院協会の会長さんが話してますが、その中で地域に能力がある民間病院があるのであれば、自治体病院は撤退してもいいのではないかというところまで、この今回の広域連携で議論してもいいのではないか』 


斎藤博行議員(民主党・市民連合)は、「これからの地域医療を考えていく中で、そのときに、市立2病院と3つの公的病院(エキサイ会・協会・済生会病院)で地域医療を考えないと、5つの病院が1つ2つと考えないと議論にならない。5つの病院とで腹割って話し合って、公立病院がどこをうけもつか、地域連携を考える場面にきている。新病院のことを考えると大事な時期。それぞのれ病院が、小樽の中で感じていることを出し合って議論しないといけない。市長が言えばみんなやると思うから、そういう場づくりに積極的に動いてもらいたい」 と質した。 


 これに対し、市長は、「いずれにしても、確かに市立病院の新築統合という問題もあるが、かたや地域医療をどうするかという問題もあり、その部分は真剣に議論をしていく必要があるだろうという風に思います。たまたま2月26日から道新で『あすの医療は』と自治体病院を考える連載ものがありました。何回目かの記事の中で、全日本病院協会の会長さんが話してますが、その中でなんといってもやっぱり、地域に能力がある民間病院があるのであれば、自治体病院は撤退してもいいのではないかというところまで、この今回の広域連携で議論してもいいのではないかという話が出ていますので、どういう話の展開になるか別にしても、そういう幅広い議論は必要ではないのかなと、そういう議論にぜひ公的病院も入ってもらって、ぜひ議論に参加して欲しいなと、そのトータルの中で地域医療を考えたいという風に持っていきたいと思っている。そう簡単な話じゃないので、非常に難しいなと思いますけども、そういうやっぱり本質的な議論を一回するべきだなと思っている」(動画1) 


 「これは当然前から本会議でも答弁していますけれども、広域連携、再編ネットワークというのは取り組まなきゃならない改革プランの事項ですから、これは早急にプランを立ち上げるか、早々にそういったスケジュールを作っていきたい」 と答えた。(動画2) 


 市長は、小樽市の病院問題で、自治体病院の撤退も含めた本質的な議論をして、広域連携・再編ネットワークに取り組むという、これまでにない注目すべき答弁を行った。 

(参考) 
『西沢寛俊, 全日本病院協会会長のご意見を強く支持します・・・北海道道が昨年末にまとめた自治体病院等広域化・連携構想は、民間病院も含めて病院の広域化や連携を考えていこうとするもの。、能力のある民間病院があるのなら自治体病院は撤退してもいいのではないか・・・同一市内にある自治体病院と民間病院との間に医療内容に差がないケースも多い。自治体病院には多額の税金が投入され、民間病院は税金投入がない、これは明らかにおかしい』(長 隆) 


<あすの医療は 自治体病院を考える>6*西沢寛俊さん*全日本病院協会会長*高コスト体質に課題*「民間」含め連携構想を 
2008.03.02 北海道新聞      

 道内には九十三の自治体病院がありますが、まず指摘したいのは、これまでのように自治体がそれぞれで病院を抱え、経営を維持していくのは難しい時代になった、ということです。 

 自治体病院には市町村から多額の補助金や交付金が繰り出されています。道によると2006年度の道内市町村の病院会計への繰り出しは約五百六億円にのぼります。民間病院には原則そのような金はありませんから、民間の立場で言わせてもらえばほとんどの自治体病院が実は赤字です。 

 これまでは自治体側の情報開示が不十分なためそういう実情を住民はよく分かりませんでした。しかし、自治体財政健全化法に基づき08年度決算から病院も含めた連結収支で市町村財政の健全さがはかられることになり、病院会計が市町村財政を圧迫している実態が注目されるようになりました。放っておけばまちが破たんしかねない現実を突きつけられ、住民が病院のあり方を真剣に考えなくてはならなくなったのです。 

 それに伴い「公」についての既成概念を改める必要も出てきたと思います。「自治体病院は不採算医療を担っているから赤字でも構わない」というような考え方がこれまではありました。しかし、例えば同じ市内にある自治体病院と民間病院との間に医療内容に差がないケースも多い。自治体病院には多額の税金が投入され、民間病院はそれがないのに、です。これは明らかにおかしい。 

 自治体病院の高コスト体質に原因があります。06年度のある調査によると、民間病院の医業収入に対する職員給与の比率は51%ですが、自治体病院を含む公的病院は56%でした。自治体病院では役所内の人事異動に伴い経営の実務を担う事務長が数年ごとに交代するといった管理システム上の問題もあります。これらを是正するべきです。 

 道が昨年末にまとめた自治体病院等広域化・連携構想に「等」とあるのは、民間病院も含めて病院の広域化や連携を考えていこう、との意味が込められています。もし地域に能力のある民間病院があるのなら自治体病院は撤退してもいいのではないか-ということまで含めて幅広く議論してほしい、というのがこの構想です。地域医療の担い手は公、民どちらでもいいのです。 

 ただ、都市部以外では公であっても民であっても黒字経営は難しいでしょう。そういう場合は何が赤字の原因なのかをきちんと分析し、住民の理解を得た上で、自治体がその病院に赤字穴埋めの補助金を出す仕組みをつくればいいのです。医療とは、住民と医療関係者が互いに協力して構築すべき公共財です。道内各地で活発な議論を行い、地域医療の再構築を図るべきです。 

(おわり) 

<略歴> 

 にしざわ・ひろとし 旭川市出身、札幌医大卒。1985年から西岡病院(札幌市)などを運営する特別医療法人恵和会理事長。道の自治体病院等広域化・連携構想の策定にも携わった。2007年4月から現職。61歳