公立小野町地方綜合病院は、福島県中東部に位置する、小野町、田村市、平田村、いわき市、川内村の2市1町2村で構成される組合立・・・



『公立小野町地方綜合病院は、福島県中東部に位置する、小野町、田村市、平田村、いわき市、川内村の2市1町2村で構成される組合立・・・合議制のため改革委員会答申実行の遅れは不幸な結論となりそうである。 ガイドラインが一部事務組合経営を否定的とした所以である』 


福島県内4自治体病院 病床利用率70%以下 小野町地方総合、規模縮小該当=福島 
2008.06.11読売新聞   
 ◆小野町地方総合、規模縮小に該当 県「ベッド減れば医療崩壊」 

 総務省が公立病院の経営効率の指標としている病床利用率70%について、県内10の自治体病院のうち、昨年度4病院が下回ったことが読売新聞の調べでわかった。このうち公立小野町地方総合病院(小野町)は、総務省が規模縮小を求める基準に該当。最悪の場合、診療所化を求められる可能性もあるため、早急な改革を迫られそうだ。 

 病床利用率は、病院のベッド数に対する入院患者数の割合で、民間病院では80%が黒字経営の目安とされている。総務省は、公立病院については採算のとれない医療分野を担う役割などを考慮し、70%を基準とした。各病院の利用率は今年度末に公表される。 

 同省は2007年11月に策定した公立病院の経営改善を促すガイドライン(指針)で、同年度までの3年間の病床利用率が70%に達しない病院に対し、ベッド数の削減や診療所(19床以下)への転換を要求。自治体など病院の設置団体は、これまでの病床利用率などをもとに、経営改善のため次年度以降の数値目標などを盛り込んだ「公立病院改革プラン」を今年度中に同省へ提出することになっている。 

 公立病院には、空きベッドを含めて1病床あたり49万5000円の地方交付税が入っており、交付金削減の面でも改革が必要とされていた。 

 今回、読売新聞は各病院から聞き取り調査した。 

 10病院の過去3年間の平均病床利用率は、05年度77・33%、06年度73・52%、07年度70・69%--と年々減少。中でも公立小野町地方総合病院は、3年連続70%を下回り、190あるベッドの6割以上が空いていた。 

 同病院によると、10年前に6人いた常勤医は今年4月には2人になり、診察できる患者が限られ、医業収益も減少。「空きベッドに支払われる交付金が一番の収入源」とする。少なくともベッド数削減を求められるのは必至で、同病院では、今は利用者がほとんどない結核患者用の病床を中心に削減する計画を改革プランに盛り込む予定という。 

 また、いわき市立常磐病院と公立藤田総合病院(国見町)、公立岩瀬病院(須賀川市)でも2年連続で70%を切っており、藤田病院では「今年度はなんとか70%をクリアしたい」と、今年度から323(一般病床)あったベッドを24削減した。 

 こうした状況について、県市町村財政課の星清一郎主幹は「利用率低下は、派遣元の医師引き揚げなど病院の経営以外にも原因がある。ベッド数を削減したからといって経営状態が良くなる保証はなく、地域医療が崩壊する恐れがある」と頭を痛めている。 

 一方、改革を求めている総務省は「地域医療を壊せというわけではなく、壊れる前に対策を打ちたい。このままだと、病院というハコとベッドだけはそろうが医師も患者もほとんどいない、という病院が増えてしまう」としている。 


◇自治体病院の病床利用率(単位:%)病院名 2005年度 06年度 07年度 
いわき市立総合磐城共立病院 77.3 72.1 74.3 
いわき市立常磐病院 71.8 64 52.1 
南相馬市立総合病院 89.8 89.1 86.7 
南相馬市立小高病院 88.6 86.9 86.8 
伊達市立梁川病院 97.2 96.2 94.7 
泉崎村立病院 84.1 84.1 80.3 
公立藤田総合病院(国見町) 72.2 66.2 68.5 
公立岩瀬病院(須賀川市) 73.7 62.9 56.4 
公立小野町地方総合病院(小野町) 51.1 46.6 36.9 
公立相馬総合病院(相馬市) 67.5 67.1 70.2 
※網掛けは70%未満 


(参考) 

公立小野町地方綜合病院経営改革委員会 答 申 書 
平成19年1月 

<はじめに> 
公立小野町地方綜合病院は、福島県中東部に位置する、小野町、田村市、平田村、いわき市、川内村の2市1町2村で構成される組合立の自治体病院であり、昭和29年の開設以来文字通り「地域住民のための病院」として、構成市町村住民約70,000人の医療を支えてきた。 
本院は、一般病床124床、医療療養病床28床、介護療養病床8床、結核病棟30床の合計190床を有し、診療科は内科、外科、整形外科、小児科、産婦人科、リウマチ科、眼科、耳鼻咽喉科、麻酔科と、現在9診療科を標榜している。 
本院は組合構成市町村の地域医療機関として、住民の初期医療から慢性期医療までを長年にわたって担ってきた。近年は土曜診療、訪問看護ステーション設置等病院の経営改革にも積極的に取り組んできたが、近年の常勤医師の減少により診療体制基盤の弱体化、患者数減少による収入の減少、また残った医師の労働環境悪化などが、病院の存続を脅かす緊急の課題となっている。 
これらの課題は単なる医師不足に関する問題としてのみ捉えるべきではなく、民間の医療機関も含めた地域の医療機関との役割分担と連携、及び本院が地域住民に対して果たすべき医療機能の見直しといったテーマも包含しているのである。 
このような背景のもと、病院組合から病院の経営改革及び経営形態についての検討依頼を受け、有識者で構成する公立小野町地方綜合病院経営改革委員会が平成18年10月に組織され、具体的な対応策の検討に入った。 
計3回にわたる会議での議論と、個々での検討を重ね、ここに結論を得たので答申するものである。 
本報告に示された改革を達成するためには大いなる変化と痛みが伴う。改革は、病院職員だけでなく、行政機関、地域関係者等全ての関係者が「本気」にならなければ達成できないものである。住民の貴重な財産である公立小野町地方綜合病院の運営を今後も継続していくためにも関係者の真摯な取り組みを期待する。 

公立小野町綜合病院経営改革委員会 
委員長 長 隆