"混迷する九十九里医療センター・・私の意見は一昨年(講演 2007/7/6 山武郡市議会議員研修会)以来 一貫しているのですが・・"


“混迷する九十九里医療センター・・私の意見は一昨年(講演 2007/7/6 山武郡市議会議員研修会)以来 一貫しているのですが・・” 


読売新聞 
「九十九里医療センター」断念, 山武広域組合 6市町の合意ならず 
知事「極めて残念」 
 東金市丘山台に2012年1月の開院を目指して設置が計画されている「九十九里地域医療センター(仮称)」について、運営母体となる山武郡市広域行政組合(管理者=志賀直温・東金市長)は15日、「運営理念などに関して関連市町の首長の合意が得られなかった」として計画を断念することを明らかにした。 

 計画は、老朽化した現在の県立東金病院を廃止して同センター(400床)を新設、国保成東病院(山武市、150床)と国保大網病院(大網白里町、100床)を支援病院として運営するもの。 

 同組合の2市4町の首長は昨年6月、医師を派遣する千葉大医学部にセンター長人事を一任することで合意していたが、この日の首長会議でセンター長の権限を巡って紛糾。東金市の志賀市長が「医師確保のため、人事や予算編成、病床の(各病院への)割り振りに対する実質的権限を持たせるべきだ」と主張して、権限に幅を持たせることを提案したのに対し、山武市の椎名千収市長が「センター長の方針で各病院の病床数などが見直される可能性を残すのは問題」などとして反対した。 

 結局、会議では妥協点を見いだすのは困難と判断され、計画を白紙撤回することにしたという。同広域行政組合では「残念な結果だが、今後は各自治体で地域医療の確保を目指すほかはない」と失望感をあらわにした。 

 管理者の志賀市長は「白紙撤回は断腸の思い。この枠組みではそれぞれの(首長の)理念が違いすぎる」と話した。専門家などで構成するセンター基本計画策定委員会の村上信乃座長(前旭中央病院長)は「市長選挙などに絡む地域エゴが住民を犠牲にした形。間もなく見直される県の医療圏構想を見据えて、真に住民のためのセンターを作ることが大切だ」と語った。 

 山武郡市の中核病院として同センターを設置する計画が持ち上がったのは2003年。06年4月には県から開設許可が下りたが、直後に行われた合併後初の山武市長選で「成東病院は、支援病院となることで事実上切り捨てられる」と構想の見直しを公約に掲げた椎名市長が当選。志賀市長との見解の相違が顕著となり、首長会議や策定委員会は長期間休会を余儀なくされるなど混迷、同年7月には基本計画策定委員会の当時の座長が辞任する事態となった。その後、椎名市長は昨年2月、一転して「山武市民の医療的孤立を避けるため」と計画受け入れを表明したが、センター長の権限を巡って協議はまたしても決裂することになった。 

 山武郡市広域行政組合がセンター設置計画を断念したことは、計画を支援する立場の県にも動揺を広げた。県健康福祉政策課の野村隆司課長は「予算や人事を含む実質的権限を経営責任者に与えることは、総務省の公立病院改革ガイドラインにも位置付けられている。クリアできない問題なのか詳しく確認したい」と語った。 

 県は06年6月に策定した「県保健医療計画」に、救急医療態勢強化の観点から整備の早期実現に向けて支援することを盛り込んだほか、同組合に職員1人を派遣。「一定の規模と機能を持った病院は医師にとっても魅力的で医師確保にもつながるはず」(県医療整備課)と期待していた。 

 計画断念を受け、堂本知事は「医療の確保は喫緊の課題で、今回のことは極めて残念。組合管理者から経緯を聞いてみたい」とのコメントを発表した。 

(以上2008年2月16日  読売新聞) 

以下私の意見を紹介するあるブログより・・・ 


病院再建の専門家・長隆氏 
「建設費、半分で十分」 
地域医療テーマに講演 山武郡市議員研修会(2007年7月6日) 

 山武郡市六市町の議員が集まる「山武郡市議会議員研修会」が六日、山武市殿台の成東文化会館のぎくプラザで開かれ、総務省地方公営企業経営アドバイザーとして全国各地の公立病院の再建に取り組んできた東日本税理士法人代表の長隆氏(66)が地域医療をテーマに講演した。 
長氏は、山武地域で進む九十九里地域医療センター計画について、救急病院は早期建設が必要としたうえで 
「一部事務組合での運営は争いのもとであり、地方独立行政法人で経営すべき。 
支援病院は不要で、建設費も計画の半分で十分」と指摘した。 

 九十九里地域医療センター計画は、県立東金病院の老朽化に伴い、24時間救急対応の中央病院(400床)を東金市丘山台に新設し、組合立国保成東病院(山武市)と町立大網病院(大網白里町)はそれぞれ一般病床150と100の支援病院とし、現在三つある公立病院の機能を集約。 
六市町で構成する山武郡市広域行政組合が事業主体となって実現に向けた協議を進めているが、建設費の負担など多くの課題が積み残されている。 

 長氏はこうした状況を踏まえ、「地域医療と公立病院」を演題に持論を展開。 
経営破たんした北海道の夕張市立総合病院の病院経営アドバイザーとして再建に取り組んだほか、現在も大阪府・泉大津市立病院の経営健全化計画検証委員を務めるなど、全国各地の病院経営に携わった経験を基に、九十九里地域医療センターについて検証した。 


 一部事務組合による病院経営は 
「複数の首長の議員で構成されるため、決定権がだれにあるか分からず責任の所在があいまい。 
病院経営は専門・複雑化しており、行政が所管するのは弊害が目立つ」 
と述べ、非公務員型の地方独立行政法人で経営すべきと主張した。 

 160億円とされる中央病院の建設費については 
「同じ400床で40億円で建設した病院もある。 
高度医療が行える病院は早くつくるべきだが、建設費は160億円の半分で十分。 
その分を医師確保のために充てるべき」 
と訴えた。 

 二つの支援病院は 
「医師の供給が困難になるため、やらない方がいい。 
『わが町に病院を』という考えは論外で、住民に対するガス抜きのために病院を残せば将来の財政に悪影響を及ぼす」 
と強調。 
そのうえで 
「千葉大学に全面支援してもらい、『選択と集中』で身の丈にあった施設にしなければ山武地域の医療の将来はない」 
と力を込めた。