『北國新聞・富山新聞・・ 社説で公設民営化を高く評価』

『北國新聞・富山新聞・・ 社説で公設民営化を高く評価』 


『社説』  

〔氷見市民病院改革〕 公設民営化はやむを得ない 
2007.07.26 北国新聞・富山新聞  
  
市や町などが直営する公立病院の六割が税金などの資金をつぎ込んでもなお赤字経営だといわれ、公設民営化による改革を行って立ち直った事例も出ている。そうした中で、氷見市の堂故茂市長が指定管理者制度による公設民営化で氷見市民病院の再建を図る方針を打ち出した。結論からいえば、痛みも伴う改革だが、やむを得ない選択だといえる。 

 地域医療を守るための再スタートだと前向きに受け止めて、市と病院が一体となり、富山県における公設民営化のモデルを目指してほしい。 

 地方の自治体病院の多くは人口減少による患者数の減少や、人件費がネックになって経営悪化に陥っている。氷見市民病院の場合も患者数の減少で経営が悪化しており、最近の数字でいうと、病床数が三百六十八なのに、四月の病床利用率は約60%(二百二十床)にとどまった。今年度の赤字額は前年度より一億円多い七億円を超えるとみられている。 

 再建策では、病院を新築し、その建物や施設を市が買い取り、経営を民間の指定管理者に委託することが柱となっており▽病床数を二百二十-二百五十に削減する▽人件費の削減▽内科、外科、整形外科、眼科を強化する▽夜間、休日診療における氷見市医師会の参加によって医師らの働く環境を改善する-等々が盛られている。 

 公立病院の新築には一床当たり、医療機器を含めて約五千万円の費用がかかるとされている。大分県の民間病院の例だが、約一千四百万円に費用を抑えたところがあり、市はこうした民間病院のノウハウを活用したいとしている。 

 短期間に、市は病院経営の急所がどこにあるかについて模索した。外部の識者らも入れた市民病院経営改革委員会を立ち上げ、この委員会に打開策を検討してもらい、その答申を受けて改革に踏み出すのだが、一方で市民病院経営改善検討市民委員会をつくって答申を説明して理解を求め、おおむね賛同を得てきた。 

 公設民営化になれば、医師、医療技術員、看護師ら約三百人が地方公務員の身分を失い、再雇用されることになる。そのために反対もあるが、これまで通りでは地域医療を守ることができないのである。注目したい。