政府・与党の医師不足解消の緊急対策は具体的にどう取り組むのか。裏付けとなる予算や道筋が示されていないと一斉に批判の声・・政府与党と報道されているが与党の長期政策の誤りではないか?



『政府・与党の医師不足解消の緊急対策は具体的にどう取り組むのか。裏付けとなる予算や道筋が示されていないと一斉に批判の声・・政府与党と報道されているが与党の長期政策の誤りではないか?
政府は菅義偉総務相が2007年5月15日に政府の経済財政諮問会議に公立病院改革の考え方を示し年内と日限明確にして 医師不足解消の実効性ある施策を強力に推進させている・・・総務省は 法律改正と抜本的改革で財政支援で医師不足解消に本腰を入れている・・・具体的には あの夕張にも 医師が戻り始めた(実に19人も勤務希望の医師が来てくれた!事をモデルに 聖域に踏み込んだ改革の実行を始めている・・菅総務大臣のリーダーシップに期待してよいと思う』

(長 隆)
 


(全国公立病院連盟会長の辺見公雄・赤穂市民病院(兵庫県)院長の解かりやすい批判記事)
▽半年で派遣中止 
 全国に百四十六カ所ある国立病院は、今回の対策の医師派遣元に想定されている。しかし昨秋、国立病院同士で、東京などから医師不足が深刻な地方に医師を派遣する制度を導入したところ、医師に断られるケースが続出し、半年で中止した。 

 「(対策にある)国レベルで派遣するって、具体的にどこから派遣するつもりなんでしょうか」。全国公立病院連盟会長の辺見公雄・赤穂市民病院(兵庫県)院長は首をひねる。国立病院間での異動も困難な状況で、派遣できるような医療機関は思い当たらない。「具体名を挙げない限り、何ら変わりませんよ」 

 研修医の都市部への集中を避けるための臨床研修病院の定員見直しについても「減らされる病院からは反発も出る。実現は難しい」とみる 


<社説>緊急医師対策 実現へ裏付けはあるのか 
2007.06.01神戸新聞)   

 政府・与党が、医師不足解消の緊急対策をまとめた。国が主導して医師を派遣する体制を整える▽過重労働を避けるため交代勤務制を徹底する▽結婚や出産で一線を退いた女性医師の復帰を支援する-など、当面の課題を挙げている。 

 たしかに、地域医療は崩壊の一歩手前にあるといっていい。産科の勤務医が次々にやめ、地域で安心して子どもが産めなくなっている。救急医療が立ち行かなくなったところや、麻酔医がいないので満足に手術ができなくなった病院もある。 

 政府が事態を深刻に受け止め、策を講じるのは当然だ。列挙された項目は、いずれも差し迫った現状を表すものであり、改善が目に見えるようになれば、医療状況は、ずいぶん変わってくるだろう。 

 だが、具体的にどう取り組むのか。裏付けとなる予算や道筋が示されていないため、もっぱら選挙向けではと、つい勘ぐってしまう。政府は六月にまとめる「骨太の方針」に盛り込むそうだから、そこで実現可能という根拠を示してもらいたい 
  


(政府・与党の緊急医師確保策) 

 ▽医師不足地域に対する国レベルの緊急医師派遣システムの構築 

 ▽病院勤務医の過重労働解消のため、地域で初期救急まで担う
  「総合医」のあり方を検討 

 ▽女性医師が働きやすい職場環境の整備 

 ▽研修医の都市集中を是正するため、研修病院の定員見直し 

 ▽医療リスクに対する支援体制整備 


(菅総務相が諮問会議に提示した公立病院改革推進のペーパー要旨) 

菅義偉総務相は15日に開かれた政府の経済財政諮問会議に公立病院改革の考え方を示した。改革は経営効率化など三つの視点に立って推進、経営指標に関する数値目標を設定した改革プランを各自治体が策定、その実施状況を調査・公表するとした。 
諮問会議の民間議員は、総務省において公立病院の徹底的な改革に着手し、本年中に改革の方向性を提示すべきだとしており、費用構造の見直しで、仮に公立病院の人件費の医業収入に対する割合54.5%(2005年度)を医療法人並みの52.1%に引き下げると約1400億円のコスト削減効果が期待できると試算した。菅総務椙が示した公立病院改革の考え方は次のとおり。 
《公立病院改革について》 
三つの視点に立って公立病院改革を推進。 
①経営効率化=給与・定員管理の適正化、経費の節減合理化、病床利用率の向上等による収入確保など 
②再編・ネットワーク化=基幹病院とサテライト病院・診療所間の機能分担を徹底(地域における医療提供体制の維持・医療確保の環境整備) 
③経営形態の見直し=民間的経営手法を導入(指定管理者制度の導入、地方独立行政法人化、民間への事業譲渡など) 
国の示すガイドライン等を踏まえつつ、各自治体において経営指導に関する数値目標を設定した改革プランを策定し、地域医療を確保。関係省庁が連携して総合的に支援。総務省において新たな支援方策を策定するとともに、改革の実施状況を調査・公表。都道府県の積極的な参画。経営アドバイザー等の助言 



(夕張に村上医師招聘に陣頭指揮して模範を示した・・全国自治体病院協議会 小山田 会長の所信表明の一部引用) 

 、病院の医師不足の最大の要因が過酷な労働だといえます 

勤務医不足対策の基本は医師が働き続けることが可能な条件、日当直回数、時間外労働の上限を国が早急に提示し、それを守る管理者の責任を明確にすることだと考えます。 
これに関して国、病院管理者、そしてマスコミも住民も触れたがらないのが実情であります。

病院管理者の立場からは、医師不足の状況下では当直を減らすことは出来ないし、当直の翌日休まれると外来診療に支障が出る。病院経営上も無理であるし、外来診療を求める患者のニーズにも合わないというのですが、疲弊して病院を去っていく、去ろうとしている勤務医を前にして改善の方向性を示さなければならない時期に来ているものと考えます。 

医師不足の中で時間外勤務を短縮するには、まず医療秘書の配置や他職種スタッフの協力による医療以外の業務の縮減、外来診療の縮小、当直回数を減らすとすると病院の集約、再編、統合等がありますが、これらの方策を進める上で絶対必要なのは、基本には病院経営が成り立つような診療報酬体系の裏付けが不可欠であります。 

病院経営、患者の権利、ニーズの必要なことは申すまでもないことですが、医師が人並みに生活する保障なしに医療の質の確保も安全もない。それがないところから医師が去っている、去ろうとしていることを強く受け止めることが大切だと考えるからであります。