公明新聞 公立病院改革ガイドラインの骨格を・・予算の繰り入れルールが不可欠・・と肯定的に解説 報道



『公明新聞 公立病院改革ガイドラインの骨格を・・予算の繰り入れルールが不可欠・・と肯定的に解説 報道』 


解説のページ/改革プラン策定を義務化/公立病院の経営改善 
2007.11.21 公明新聞   
 『効率化・再編を自治体に要請/総務省がガイドライン案を提示』 

 『予算の繰り入れルールが不可欠』 

 総務省の公立病院改革懇談会(座長=長隆・公認会計士)は13日、全国の地方自治体に、自治体病院の経営改革についてのガイドライン案を提示した。 

 ガイドライン案は、(1)数値目標を含んだ改革プランを2008年度中に策定し毎年、進ちょく状況をチェック・公表する(2)3年間連続して病床利用率が70%を下回っている病院は、病床数などを抜本的に見直す(3)改善の手法として、経営形態の見直しや再編・ネットワーク化を推進する(4)計画策定費や再編に対しては国が財政支援を行う--ことが柱となっており、今後、財政支援策などをまとめた上で、年内にも正式に通知する。 

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 都道府県や市町村が設置・運営する医療機関は全国で約4800。そのうち、20床以上の一般病院(精神科や結核療養所を除く)は973カ所(今年8月末現在)あるが、3分の2は赤字経営で06年度の赤字額は2229億円にのぼる。しかも、年間7000億円を超す繰入金が自治体予算から投入された上での赤字であり、累積欠損額は1兆7800億円に達し、自治体財政を圧迫している。 

 公立病院は、都市部では民間病院や公的病院(日赤や済生会、厚生連などの病院)と競合する場合がある。また、周辺の公立病院と診療科が重複したり、過剰な設備や病床数を抱えるところも多い。 

 病床の利用率と収入に対する職員の給与費比率を規模別に比較すると、規模が小さくなるほど、病床利用率が低下し給与費比率が上昇する。さらに民間と公立を比較すると、利用率、給与費比率ともに公立病院が劣り、規模が小さいほどその差が大きい。 

 こうした状況を背景にガイドラインでは、改革プランに(1)経常収支比率(2)職員給与費比率(3)病床利用率--の最低3指標について数値目標を設定するよう義務化。特に病床利用率が3年連続して70%未満の病院に対しては病床数の削減など抜本的な見直しを要請する。プランの期間は経営効率化については3年、再編・ネットワーク化や経営形態見直しを含む場合には5年を標準としている。 

 こうした改革プランの実行を年1回以上、学識経験者による委員会などが評価・公表し、2年経過して目標達成が困難と認められた場合はプランを全面改定する、としている。 

 また、経営責任者がその手腕を発揮できる形態として地方独立行政法人化や指定管理者制度などの活用を挙げ、周辺市町村(二次医療圏を単位)で診療科目や病床数を整理・統合し、再編・ネットワーク化を推進することを求めている。 

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 公立病院は、もともと不採算部門であるへき地・離島医療や救急・高度医療の提供、また医師派遣の拠点機能を受け持っており、自治体の一般会計から一定の繰り入れが現在も認められている。こうした繰り入れについて案は、病院の役割を明らかにした上でルールを明確にするよう求めている。病院の役割を無視していたずらな効率化を進めることを防ぐためにも、繰り入れルールを「あらかじめ明確にしておく」ことが、自治体に求められよう。 

公明新聞社