『近江八幡市立総合医療センター:新病院の紹介本、"お蔵入り"が発覚 /滋賀



『近江八幡市立総合医療センター:新病院の紹介本、“お蔵入り”が発覚 /滋賀 
2007.11.11毎日新聞』   
  

◇市議ら指摘 

 ◇7カ月経過も配本されず、倉庫に2000冊眠る 

 近江八幡市立総合医療センター(同市土田町)が3月末、自らを紹介する本「PFI方式による新しい病院づくりへのこころみ」(A4判、約220ページ)を3000冊を出版したものの、7カ月経っても関係者に配られず、約2000冊(700万円分)が病院の倉庫に眠っている。一部は出版社から全国の書店に並び、市議らの指摘で“お蔵入り”が発覚。市側は市議24人には先月に配ったが、関係者から「なぜ他の関係先に配本されないのか」と疑問の声が上がっている。【斎藤和夫】 

 同病院は、公立病院としては、全国初の本格的なPFI(民間資金等を活用した社会資本整備)方式で昨年10月に開院。PFIを公立病院に用いることには賛否両論あるが、先駆的な試みとして今後の運営などが全国から注目されていた。 

 この取り組みを分かりやすく紹介するため、川端五兵衛前市長や、新病院の指針を仰いだ日野原重明・聖路加国際病院理事長ら関係者がPFIを採用した目的や新システムの内容などを裏話も含めて執筆、出版した。 

 同センターは開院当初、全国でも珍しいPFIの視察が多く、視察者らに実費で販売しようと、3000部を発行。1000部は出版社が販売を引き受け、全国の書店で4月から販売。ところが、2000部を受け取った同センターは関係者に配らず、倉庫に放置したうえ、統一地方選があった4月から視察の受け入れを全面的に中止した。 

 紹介本の発行については、2年近く前から準備され、「まだ、出ないのか」と待ち焦がれ、書店で売られているのを見て驚いた人もいたという。 

 配本が遅れた背景として、「建設を進めた前市長が退任し、PFI方式に批判的な冨士谷英正市長が就任したため、職員が市長の意を推し量り、配本をためらった」と推測する関係者が多い。 

 同センターの平野幸男事務長は、配本が遅れた理由については明言を避け、「大変遅くなって申し訳ない。近く執筆者など関係者には配りたい」などとしている。