選択と集中・・モデルケース・・名寄市立総合病院と市立士別総合病院が4月、小児科医を集約化名寄では3月まで小児科医が4人で24時間診療ができなかったが両病院に医師を派遣する旭川医大の意向で、士別から小児科医3人全員を譲り受けた

名寄市立総合病院

『選択と集中・・・モデルケース・・・、名寄市立総合病院と市立士別総合病院が4月、小児科医を集約化名寄では3月まで小児科医が4人で24時間診療ができなかったが、両病院に医師を派遣する旭川医大の意向で、士別から小児科医3人全員を譲り受けた。 
7人体制となった名寄は小児科医が毎晩当直できるようになり、さらに日中は1人、士別に出張医を派遣している。士別の子供が夜間に具合が悪くなっても、車で30分走れば、名寄で診療を受けられる』 


[マンデーリポート]道の自治体病院広域化構想 医師、拠点に集約=北海道 
2007.10.22 北海道新聞  
 ◆医師拠点に集約 カギ握る地域連携 

 道は自治体病院の再編を促す「広域化・連携構想」の素案を提示した。経営の厳しい病院は、診療所化を含む規模縮小の対象とされた。病院の「共倒れ」を防ぎ、限りある医師・看護師を有効に配置していく狙いだ。(札幌報道 瀬畠義孝) 

 ■38病院に縮小提案 

 素案は道内を30区域に分け、94自治体病院のデータを公開した。経営の指標となる患者の平均在院日数や経常収支比率に基づき「小規模だが病床利用率が高く、今後も適切な運営を」「大規模だが不良債務が多い。将来を見据えて規模の見直しが必要」など、それぞれに“診断”が下されている。 

 「(ベッド数19床以下の)診療所化を含めて規模適正化を」とされた38病院は、市立釧路国保阿寒病院(釧路市)を除きすべて町村立病院で、30区域のうち18区域にわたった。十勝地方の「27区」では公立芽室病院(芽室町)以外の7自治体病院すべてが規模縮小を勧められ、帯広市内の病院との連携による存続を提案された。 

 ■24時間体制実現 

 小規模病院が縮小される分、中核病院には医師が重点配置され、診療体制の広域化が可能になる。斎藤豪・札幌医科大産婦人科教授は「派遣先が集約されれば医師を出しやすい。医師がまとまれば当直などの負担も減る」と歓迎する。 

 モデルケースの一つは、名寄市立総合病院と市立士別総合病院が4月、小児科医を集約化した例だ。名寄では3月まで小児科医が4人で24時間診療ができなかったが、両病院に医師を派遣する旭川医大の意向で、士別から小児科医3人全員を譲り受けた。 

 7人体制となった名寄は小児科医が毎晩当直できるようになり、さらに日中は1人、士別に出張医を派遣している。士別の子供が夜間に具合が悪くなっても、車で30分走れば、名寄で診療を受けられる。 

 ■住民理解必要 

 一方では「構想は必要だと思うが、住民の大病院志向が強まって小病院が寂れてしまっては困る」(北良治・奈井江町長)といった声も少なくない。自分のまちの病院が縮小されることへの不安も当然あり、構想の実現には、その意義を住民に理解してもらう努力が欠かせない。

 田苅子(たかりこ)進・士別市長は「医療を身近に求める住民感情もあるが、問題はどのように地域連携を図っていくかだ」と語る。各市町村が利己的ではなく、地域で一体感をもって共存のあり方を考えていくことが、医療にも求められている。 


 〈自治体病院等広域化・連携構想〉 

 道内の市町村立病院の多くが財政赤字と医師不足に苦しんでいることから、地域医療の合理化を図る計画。おおむね200床のベッドをもつ中核病院を中心に30区域に分けて再編を促す。中核病院以外の医療機関は、近隣と重複する診療科の休止や診療所への縮小を図り、人員や機器などの削減に努める。道医療対策協議会(会長・高橋知事)が昨年7月から本格的な検討に入り今月4日、素案が道議会に示された。道は11月9日まで道民から意見を公募し、年内の成案化を目指している。