共立湊病院問題 新病院建築へ・・・検討委/静岡



<共立湊病院問題>新病院建設へ--検討委 /静岡 
2007年9月29日(土)ASAHI/COM 
  
 伊豆半島南部6市町が運営する南伊豆町湊の共立湊病院の移転・新築問題を6首長などが話し合う建設検討委員会が28日開かれ、新病院を現在地か別の場所に建設する方針を固めた。現在の建物に耐震補強工事を施す案は、老朽化が激しいため見送られた。 

 建設候補地として、県立下田北高と合併する県立南高の跡地が挙がっているが、地震の際の液状化現象が懸念されるため、下田市内に別の候補地を探す案も浮上。病床数は現在の150床以下になる見込みだ。【中村隆】 


医療の拠点 綱引き/共立湊病院 
2006年11月06日ASAHI・COM 

  
現在地での新築か、下田市への移転新築かで揺れる共立湊病院=南伊豆町湊で 
  
 伊豆半島南部の下田市など6市町が出資する組合運営の共立湊病院(南伊豆町湊(みなと)、8診療科154床)の建て替えが、県の広域合併構想と絡んで揺れている。現在地での新築を主張する南伊豆町と、県立下田南高校跡地(下田市)への移転新築を多数決で決めようとする下田市、河津町が対立しているからだ。地域では唯一の公的医療機関。6市町長や県関係者らによる病院建設検討委員会が7日、1年ぶりに開かれるが、財政問題も絡んで調整は難航が予想される。(竹田和敏) 


 「病院の移転問題が進んでいない。多数決で決める時期だ」 


 8月下旬、海水浴客でにぎわう南伊豆町弓ケ浜海岸そばの病院の一室で、組合議会が開かれた。「下田移転」を支持する議員が質問し、緊張が高まった。 


 管理者の鈴木史鶴哉・南伊豆町長は「多数決より圏域全体の賛同が必要。財源の見通しが立たないと決められない」と突っぱねた。 


 しかし、副管理者の石井直樹・下田市長は「決断の時期だ。6市町合併と建て替えは切り離せない。多数決もありうる」。桜井泰次・河津町長も「1町(南伊豆町)を除き、圏域の中央(下田市)に持ってきてほしいというのが賀茂郡の首長の意見だ」と応じた。 


 建設検討委は、建物が築36年と老朽化し東海地震への対策が急がれる中、3年前に発足した。 


 昨年10月の5回目の会合で、現在地での新築なら76億円(154床)▽診療科を増やした移転新築なら土地代を含め97億円(204床)、との試算が報告された。08年春に下田北高と統合する下田南高跡地が初めて候補地に挙がり、南伊豆町を除く5市町が支持した。 


 ところが、直後に南伊豆町議会が「移転は新たな医療過疎をつくり出す」と反発し、現在地での存続を決議。議論は行き詰まった。 


 「合併は進める、病院も移転する、では合併にマイナスになる」。南伊豆町の鈴木町長は、こう町民感情を代弁する。 


 県が今年3月に6市町の合併推進構想を公表する前後から、石井市長と桜井町長は合併を前提に、南高跡地の無償提供や建設費などで県の支援策を期待する発言を繰り返している。 


 これに対して、圏域の両端にあたる西伊豆町の藤井安彦町長と東伊豆町の太田長八町長は「多数決は乱暴だ。南伊豆町民の納得なしに進められない」と距離を置く。 


 病院の年間外来・入院患者約15万人のうち、下田市と南伊豆町で計8割以上を占める。伊東市の市民病院を利用するという東伊豆町と、町内に西伊豆病院がある西伊豆町は、利用者の割合が1~3%と低い事情もある。 


 利用者割りを95%とする組合運営費の分担金は、下田市や南伊豆町に比べ、西伊豆町と東伊豆町は10分の1以下。だが、新病院建設費の負担割合は「別途協議」とされている。 


 県は「合併がまとまれば積極的に支援する」と約束するが、深沢進・松崎町長のように「いくらになるかは大きな最終問題だ」と負担率次第で離脱の可能性をほのめかす首長もいる。