羅臼町国保病院・・うちは夕張予備軍・・体力の限界ってやつだ・今度こそ広域連携を進めたい根室脇町長は病院再編に望みをかける

『羅臼町国保病院・・うちは夕張予備軍・・体力の限界ってやつだ・今度こそ広域連携を進めたい根室脇町長は病院再編に望みをかける』 

夕張は再生に成功しつつある。国は夕張市立総合病院の再生をモデルに過疎地から医療機能が消えていくことが無いよう2007年12月までに思い切った政策の実行を始める。 夕張のように再生しようという大きな流れが始まるでしょう。   


「残したいが…首長苦悩*医師数「最少」の根室管内*今こそ広域連携/実現性見極める」 
2007.08.19 北海道新聞朝  
     

 人口十万人あたりの医師数が約百人と、道内で最も少ない根室管内。一市四町がそれぞれ病院を抱えるが、七月から羅臼町国保病院が「診療所化」するなど、医療の空洞化が進む。病院存続を求める声と厳しい現実。迫る再編論議を前に、地域の思いは揺れている。(報道本部 渡辺玲男) 

 患者がまばらな羅臼町国保病院の待合室。職員も半減し、がらんとした空気が、庁舎の老朽化を際立たせる。 

 人口六千人余の町で唯一の病院として、地域医療を支えてきた。七月下旬から、常勤医は内科一人となり、四十八床の入院病棟を閉じた。夜間休日の救急もなくなり、急患は約六十五キロ離れた町立中標津病院に搬送される。 

 「うちは夕張予備軍。体力の限界ってやつだ」。羅臼町長は、無念そうに語った。 

 就任以来、医師や看護師の確保に奔走してきたが、経営は年々悪化。そこに昨年四月の診療報酬削減が直撃、○六年度決算は累積赤字が約九億円に達する見込みだ。「今度こそ広域連携を進めたい」。脇町長は病院再編に望みをかける。 

 五年前、羅臼、中標津、標津、別海の管内四町は、道の音頭で病院再編に取り組んだ。中標津病院に医療資源を集約し、その他の三町は縮小、効率化した上で中核病院から医師派遣などを受ける-。筋書きは今回、検討が進む再編構想のモデルとも言える内容だったが、結局実現しなかった。 

 「当時は医師も看護師もいたし、急ぐ必要はないと思っていた」。羅臼町議会の松原臣(かたし)副議長(54)は振り返る。地元医師会幹部も「総論賛成でも、おらがまちの病院の縮小計画は地域が納得しなかった」と語る。 

 広大な牧草地帯が広がる別海町。水沼猛町長は「町長は病院を守るためできる限りの努力が求められる。構想が示されても、本当に医師を確保できるかなど見極めないと走り出せない」と話す。 

 十年以上前から久留米大(福岡)とパイプを築き医師を確保してきた標津町の金沢瑛(あきら)町長も「町民に安定的な医療を提供するため、現状をどう維持するかで精いっぱい」と語る。再編後の姿が見えにくいだけに、姿勢は慎重だ。 

 再編構想は、揺れる首長たちの背中を押すのか、それとも「絵に描いたもち」に終わるのか。 

 中標津病院には、周辺三町からも住民の三割前後が通う。さらに羅臼からの患者が増えるのは必至だが、西沢雄一中標津町長は「患者は増えても、スタッフはなかなか増えず、いつか崩壊しかねない」と懸念を漏らす。 

 診療報酬の削減、医師不足…。先の見えぬ地域医療の現状に、西沢町長は訴える。「いまや一自治体で解決できる問題ではない。道が指導力を発揮し、地域一体で考えなくては手遅れになる」 


【写真説明】4町の中核病院として期待される町立中標津病院。連日多くの患者が訪れ混雑する