『自治体病院の民営化が 統一地方選挙の焦点になっている』(長 隆)

『自治体病院の民営化が 統一地方選挙の焦点になっている』(長 隆) 

財政状況の著しい悪化と 医師不足で存続の限界に立たされている、多くの自治体で 病院の開設主体のあり方を、民意に問う選挙結果が注目されている。 
公設公営のままで頑張るか・公設民営・完全民営を目指すか 候補者の考えは明白である。 
住民の選択は 自治体を破綻から救うことになるかどうか重い責任が 住民にも課されることになる。 
公約を読むことだけでは 判断に苦しむ。民営化された 夕張市立総合病院の直近の民営化改革情報(医療シス研ブログ・・・・・ 自治体病院、医療法人を中心にコンサルを行っている株式会社医療シス研のブログ)を訪問してください。 



(北海道斜里町 町長選挙・・自治体病院問題が選挙の焦点を伝える報道) 
北海道新聞(2007年4月17日) 
  【斜里】世界自然遺産登録された知床を抱える網走管内斜里町長選は、前道議の保村啓二さん(53)と前町議会議長の村田均さん(59)による十二年ぶりの一騎打ち。羅臼岳など知床連山を望むまちに熱い連呼が交差した。 
 自然遺産登録を花道に引退する「ミスター知床」の午来昌さん(70)。その後継を目指す二人の「自然保護」の訴えは控えめだ。午来さんが築いた自然保護策が世界レベルを極めた今、町民に「保護は当然のこと」との空気が漂う。 
 これに代わって争点となっているのが、町財政の再建や町立国保病院運営の健全化など暮らしに直結するテーマ。町が年間三億二千万円の赤字補てんをする病院運営をめぐり、保村さんが「町営の継続で安心を確保したい」と訴えれば、村田さんは「町直営では財政がもたない」と公設民営を唱えて応戦。有権者も活発な政策論争に期待を寄せる。 



(民営化の責任者の抱負を伝える報道)読売新聞2006年3月7日 
2007年4月、新城市民病院事務管理官に就任 岡田専務理事に聞く 読売新聞 
「自治体病院の経営健全化達成に全力」 
 愛知県新城市の新城市民病院は、事務部門のトップである事務管理官に、医療法人偕行会本部(名古屋市)の岡田斉(ひとし)専務理事(67)を選任した。4月1日に就任するが、民間医療機関出身者が、自治体病院の事務トップに就くのは全国的にもまれなケースで、岡田専務理事に病院経営などについて話を聞いた。(片岡太・中部支社編集委員) 
 ◇  ◇ 
 ――事務管理官就任の抱負は。 
 「『官から民へ』という今の時代の象徴的な流れが、いよいよ医療の分野にも押し寄せてきたという感慨と、自分がその役割を担う緊張感で身の引き締まる思いです」 
 ――民間出身者が自治体病院の事務トップになることについては。 
 「厚生労働省と総務省は、自治体病院の再建は基本的に『公設民営化以外にない』との方針で合意しています。私の就任は、自治体がその合意を具体的な形で実現したものだと思っています」 

 ――公設民営化とは。 
 「厳しい財政の中、自治体による自己完結型の『総合病院』としての病院形態の時代は終わりました。今後は、市町村合併を背景にした適正な広域医療圏内での自治体病院の統廃合や機能分担、医療連携などが必要になり、より効率的な医療経営をするため、民間の力を活用しようというものです」 

 ――具体的な取り組みは。 
 「民間の進んだ病院では、いち早く『医療資源の選択』と『集中』を行い、医療面でも経営面でも大きな成果を上げています。自治体による病院経営にはそうしたことが欠落しています。自治体の財政難を考えれば、自治体病院は早急な経営の自立が求められています。私としては、院長をサポートして市民病院の経営の健全化を早期に達成できるよう全力を挙げるつもりです」 

 ――直面している課題は。 
 「医師の確保です。しかし、この課題は私の能力を超えているので、現有の医療資源と人的資源で、最大限の経営上の成果を上げるマネジメントを行うことにあると考えています」 

 ――住民からの信頼確保のためにするべきことは。 

 「奥三河地域は人口の減少、高齢化が進んでおり、保険財政も危機的状況にあります。また、大学病院の研修医制度を契機に、自治体病院は深刻な医師不足状況です。それだけに長期的な視点に立った病院経営戦略を立てる必要に迫られており、実際にできることを冷静に見極めた上で、実効性のある戦略を立てたいと思っています」 

 ――自治体病院の果たすべき役割は。 

 「具体的なことは、病院の実態を調査分析してからになりますが、今言えることは、病院職員一人ひとりの熱意、創意、工夫、努力を引き出し、その力を基に病院を活性化し、病院に対する奥三河地域の住民の信頼を確保していきたいと思っています」