2008年度厚生労働省税制改正要望の主な事項 社会医療法人に係る非課税措置等の創設 

2008年度厚生労働省税制改正要望の主な事項
厚生労働省ホームページより
第4 健康な生活と安心で質の高い医療の確保

1 医療法人制度の充実

 

(1) 社会医療法人に係る非課税措置等の創設〔所得税、法人税、相続税、法人住民税、事業税〕

平成20年度から都道府県が新たに見直す医療計画に基づき、地域において確保が困難な医療を担う社会医療法人について、以下の措置を講ずる。

(i) 社会医療法人の医療保健業に係る法人税を非課税とし、収益業務の法人税率を軽減する(30%→22%)。

(ii) 社会医療法人に寄附をした者の所得からの寄附金を控除する。

(iii) 社会医療法人に相続財産を寄附した場合の相続税を非課税とする。

(iv) 社会医療法人に寄附をした法人について当該寄附金を一般の損金算入限度額とは別に損金算入する。

(2) 改正医療法に基づく新たな医療法人への円滑な移行のための課税判定基準の見直し等〔所得税、法人税、相続税、贈与税、個人住民税、法人住民税、事業税〕

非営利性を徹底した新たな医療法人類型(基金拠出型医療法人等)について、現行の医療法人から円滑な移行を促進するため、贈与税課税の判定基準を緩和すること、みなし配当所得課税の繰り延べ措置を行うこと、法人出資者が出資持分を放棄する場合には寄附金に該当しないこと等の見直しを行う。

(3) 特定医療法人に係る非課税措置の創設〔法人税、法人住民税〕

公益性の高い特定医療法人への移行を促進するため、特定医療法人の医療保健業に係る法人税を非課税とする。

(4) 医療法人に係る法人税率の引下げ〔法人税、法人住民税〕

医療法に基づき設立される医療法人について、その経営の安定を図るとともに医療法人の活動を推進するため、医療法人の法人税率を公益法人の収益事業と同率の22%に軽減する。

(5) 救急医療用ヘリコプターに係る助成金交付事業を行う法人に対する寄附に係る寄附金控除の創設等〔所得税、法人税、相続税、法人住民税、事業税〕

救急医療の充実を図るため、救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別別措置法に基づく助成金交付事業を行う法人につき、当該法人に対する寄附の促進のために、以下の措置を講ずる。

(i) 当該法人に寄附をした個人の所得から寄附金を控除する。

(ii) 当該法人に相続財産を寄附した場合の相続税を非課税とする。

(iii) 当該法人に寄附をした法人において、一般の損金算入限度額とは別に当該寄附金を損金算入する。

2 医療IT化の促進

※(1) 情報基盤強化税制の適用期限の延長〔所得税、法人税、法人住民税〕

医療機関等の個人・法人が、取得価額300万円以上のレセプトオンライン化のためのソフトウェア・ハードウェアを取得した等の場合に、その取得価額の10%の税額控除又は50%の特別償却を認める特例措置について、その適用期限を2年間延長する。

※(2) 中小企業投資促進税制の適用期限の延長及び拡充〔所得税、法人税、法人住民税〕

医業、医薬品・医療機器産業、生活衛生関係営業等を行う中小企業者が、一定規模以上の機械装置、普通貨物自動車等を取得した場合に、その取得価額の7%の税額控除又は30%の特別償却を認める特例措置について、その適用期限を2年間延長する。また、対象ソフトウェアの拡充の措置等を行う。

3 医療提供体制の充実

(1) 産科医療補償制度における患者に対する補償金等に係る税制上の所要の措置〔所得税、法人税、相続税、個人住民税、法人住民税、事業税〕(再掲)

通常の妊娠・分娩にもかかわらず脳性麻痺になった場合に患者を救済する産科医療補償制度の補償金について、所得税・個人住民税を非課税とする等の税制上の所要の措置を講ずる。

(2) 分娩取扱医療機関の正常分娩等の自由診療報酬に係る非課税措置の創設〔事業税〕(再掲)

少子化対策として産科・産婦人科医療支援の充実、地域において安全・安心な「お産」ができる体制を維持するため、分娩を取扱う医療機関の産科・産婦人科における正常分娩等の自由診療報酬に係る非課税措置を創設する。

(3) 病院・診療所の建物の耐用年数の短縮〔所得税、法人税、個人住民税、法人住民税、事業税、固定資産税〕

病院・診療所の建物について、現行の法定耐用年数より短い期間で使用を終えている実態も踏まえ、償却資産の費用負担を適正に配分するため、法定耐用年数を実態に即した年限に短縮する。

※(4) エネルギー需給構造改革投資促進税制の適用期限の延長等〔所得税、法人税、法人住民税〕

医療法人が運営する病院等のCO2の排出削減に向けた取組を支援するため、エネルギー需給構造改革推進設備等を取得した場合の特別償却(30%)又は税額控除(7%)を認める特例措置の適用期限を2年間延長する等の措置を講ずる。

※(5) 病院等建物に係る耐震改修促進税制の延長〔所得税、法人税〕

事業用建築物に対する耐震改修工事で工事費用が一定規模のものについて、当該工事に要した費用のうち一定額(10%)の特別償却を認める特例措置の適用期限を2年間延長する。

※(6) 医療機関が取得した地震防災対策用資産に係る課税標準の特例措置の延長及び拡充〔所得税、法人税、固定資産税〕

地震等の災害時において、病院・診療所の医療機能を低下させないため、医療機関が防災対策用資産を取得した場合に受ける特例措置について、その適用期限を2年間延長するとともに、対象施設に備蓄倉庫及び自家発電装置を追加する。

(7) 社会保険診療報酬等に係る消費税のあり方の検討〔消費税〕

社会保険診療等は国民に必要な医療を提供する高度の公共性を有していることから消費税は非課税とされ、医療機関や保険薬局の仕入れに係る消費税については社会保険診療報酬において措置されているところであるが、今後、消費税を含む税体系の見直しが行われる場合には、社会保険診療報酬等に係る消費税に関する仕組みや負担等を含め、そのあり方について速やかに検討する。

(8) 病院勤務医の休日・夜間勤務手当等に係る非課税措置の創設〔所得税、個人住民税〕

医師確保対策の一環として、小児救急を始めとする救急病院において、多忙な勤務に従事する医師に対し、休日・夜間勤務手当等に係る所得税・個人住民税を非課税とする。

(9) 社会保険診療報酬に係る非課税措置の存続〔事業税〕

医療とりわけ社会保険診療の高い公共性にかんがみ、社会保険診療報酬に係る事業税の非課税措置を存続する。

(10) 医療法人の社会保険診療以外部分に係る軽減措置の存続〔事業税〕

医療事業の安定性・継続性を高め、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保に資する医療法人制度を支援するため、医療法人の社会保険診療以外部分に係る事業税の軽減措置を存続する。