国民の批判を受けないガイドラインを10月に長(おさ)公立病院改革懇談会座長 ユート・プレーンセミナーで

国民の批判を受けないガイドラインを10月に――長(OSA)公立病院改革懇談会座長 ユート・ブレーンセミナーで


2007.10.05 薬事ニュース   
総務省の公立病院改革懇談会座長を務める長 隆(おさ たかし)
東日本税理士法人代表は9月12日、都内で開催されたユート・ブレーンセミナーで講演。 


懇談会で11月にもガイドライン(GL)がまとまる方向を示したほか、自治体病院の問題点や、今後民間病院がそれら自治体病院との関係でとるべき経営戦略などについて示唆を与えた。 
  
長(おさ)代表は、全国約1万の自治体病院の累積赤字が約1兆8000億円で、個別の施設をみても全体の8割が累積赤字を抱えている現状を説明。 

一般病院の公民比較で、職員1人当り人件費や1床当り固定資産額が明らかに高い点などを問題視した。 

特に、1床当り固定資産額の高さについて、「多くの自治体で地方債頼みの豪華建築計画を進めている 

(例:北海道小樽市では44億円の隠し債務が判明するも156億円で新築を予定)」ことを菅義偉前総務大臣との会談でも指摘したと言及。 

地方に依然根強く残る典型的なハコ物行政や地元業者の振興政策という大義名分の弊害を訴えたことも紹介した。 

そうした問題点を踏まえ、「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2007」にも盛り込まれた公立病院改革のための指標作りを目的に7月、総務省に「公的病院改革懇談会」が設けられ、第1回会合を開催した経緯が報告された。 

長代表は、「11月頃にはガイドラインが示される。国民の批判を受けないよう、きちんとしたものを示す」と言及。 

職員1人当り人件費や固定資産額が最も高い四国・高知の医療施設を指し、「(GLができれば)はじめに破綻する」などと予想した。 
  

講演では、首長や病院事業管理者のリーダーシップ欠如を乗り越えた「鹿児島県立病院」や、長代表が病院経営アドバイザーとして委嘱を受け社会医療法人を目指している「夕張希望の杜」での取り組みなどを紹介。 

それらの経験から、「非予算事業として、病院経営アドバイザーを100人くらい動員し、全国一斉に改革する」といったことも提案した。 
  

このほか、自治体病院の現状との関係で、「これから民間病院はどのような経営戦略をとるべきか」と言及。 

(1)自治体病院の指定管理者となって関連施設を増やす 

(2)自治体病院を有償または無償で譲り受け、サテライトとする 

(3)自治体病院の再編・統合施策の中で病床を譲り受け、増床する(4) 

自治体病院の機能集約化にあわせ、疾病別等の機能分化を図る――などの選択肢を与える。